最終更新日 2022/10/12

なぜ書類選考が通らないのか?-コロナ禍の転職活動

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以前、ちょうど1年前の2020年11月に以下の記事を書きましたが、その後、状況は変わっておりません。それよりも、長引く不況に資金繰りが間に合わずに立っていることもできなくなった企業が多いのです。

巷では飲食店が営業再開していますが、これで、飲食店を経営している人たちの借金の返済や生活費が補われるレベルであり、世の中にお金が回りだすにはあと早くても1年はかかるでしょう。その間にも、物流の悪化、燃料の高騰などの影響が大きくなってきています。

当然、それまでの間にも倒れる企業が増えていきます。また、第6波が来る可能性も大きいでしょう。

ですから、日本の経済上の状況は表面的には改善していても、状況はまだ悪化を続けているとみておいたほうがよいと考えています。

2020年11月に記載した以下の状況は全く変わっておりません。

それどころか、表面的に活性化しだした流れで、一部の営業職などは求人情報が増えてきて、そこに応募する転職希望者が増えている状況だと肌で感じています。

つまり、

会社の倒産や業績悪化は引き続き進んでいる為、転職希望者が続出しており、以前書いた状況から、まったく変わっていないという状況です。

目次

以前の投稿をぜひ読んでみてください。

コロナ禍において転職を希望する方はどんどん増えています。しかし、一方では求人情報を出す企業は増えていません。ミクロで見ていくと長引くコロナ不況によって人件費の確保も限界になり、解雇そして倒産などの会社もかなり増えてきているように思います。内資だけではなく外資のリストラも始まっています。

このような求人情報が少ない状況の中でも転職活動をしたい人は後を絶ちません。しかし、一部の伸びている業界やそこにベストマッチの人材を除いては、ほぼ全員の方が書類選考が通らないというつらい想いを経験しています。

書類選考は通るが面接に通らないという人は、面接対策が重要になってくるのでここでは触れません。こちらをご覧ください。

Ⅰ.なぜ応募書類・書類選考が通らないのか

ここではなぜ書類選考が通らないのか、多くの方のカウンセリングしている状況や転職市場の状況からお伝えしたいと思います。

1.コロナウィルスの影響により選考ハードルが上がっている

これはもう言わずもがなですが、コロナウィルスの影響で圧倒的に書類選考が通らなくなっています。何が起きているのかというと、経済の規模が世界的に縮小しており、そのしわ寄せはあらゆる業界に影響を及ぼしています。IT業界やドラッグストア業界、テレワーク関連商材を扱う業界、EC商品を運ぶ物流業界などは需要の増加で非常に盛り上がっており、求人情報も多く出ていますが、その他の業界は人を採用するどころか、人を解雇や希望退職を募って自分たちが生きていくのがやっと、という状況の会社がかなりの割合になってしまっているのではないかと思います。つまり、

①求人情報が減っている

そしてさらに、

②求職者数が増えている

ということが言えます。会社の業績不振での会社都合での退職や先行き不安で転職したい人は非常に増えており、求人情報が減っているにも関わらず転職したい求職者は増えています。必然的に結果として

一つの求人情報への応募者の数が爆発的に増えている

という事が最大の要因です。特に人気職種である営業職や事務職などにおいては倍率がコロナ前の10倍以上になっている求人も多くあります。

③一人当たりの応募企業数が増えている

この状況が拍車をかけて、書類を出しても受からないから、たくさんの企業に応募する人が多くなっているので、一人当たりの応募企業数も増えているという負のスパイラルになり、倍率が膨れ上がっています。

企業側は通常よりも多くの応募書類が来ますので、買い手市場となり、先行する基準も、経歴が転職回数も少なくクリーンで、スキルや経験が高くて、年齢が若く、給料が安い人が選ばれやすくなります。このように選考ハードルがあがっているのが最大の要因です。

人気企業などでは求人への応募数が爆発的に跳ね上がっているため、それまでリモートでも1対1で丁寧な面接を行っていた会社も現状としては応募が多くさばききれないため、リモートでの集団面接に切り替えて短時間で捌いていくという会社も出てきています。それまでは1時間の面接ですが、集団になると1人10分も話せないという状況になります。その状況ではアピールはできず、経歴と経験、初対面の印象のみで判断されます。

2.自分の経験・スキルが相手企業が求めるニーズに合っていない

また、書類選考に通らない理由の大きな特徴の一つとして、相手が求める人物像やスキル、経験と自分の経験やスキルがマッチしていないということも大きな要因になります。

①年齢

これはどうにも対応しようがないフィルターです。たとえば相手企業が35歳までの人材を採用すると決めていたら、50歳の人は逆立ちしても書類すら通りません。

②学歴

学歴が大卒以上となっているのに大学を出ていなければ落とされます。大卒でも偏差値基準やMARCH以上とか基準があれば、満たしていなければ通らないでしょう。

③職歴

経験している業界かどうか。経験している職種かどうか。未経験かどうか。特に中途採用では未経験の方を募集する求人は少なくなります。また、未経験OKでも20代までなら許されても30代ならアウト、というような基準があれば、これも書類は通りません。さらに、今の状況は1つの求人情報に多くの方が応募してきます。当然、自分よりも優秀な方も多く応募してくるでしょう。そうなると、未経験OKという求人情報を出していても優秀な経験者が安い給料でも多く集まるとなったら、会社は未経験をとる理由がなくなってしまいます。このように、さらに受かりづらくなる状況が起きています。

④転職回数

転職回数は3回までしか採用しない。さらに1年以内の短期離職はNGという基準があれば、そこに当てはまらないひとは書類選考に通りません。

⑤志望動機や転職理由の書き方

志望動機や転職理由に、病気をしていた、とか、今の会社に不満がある、などという志望動機や転職理由を書いてしまう場合、書類は通りづらくなります。会社としては問題を抱えている、または問題を発生させやすい社員なのではないかという印象を持ちますので、やめておこうと考え通りづらくなります。

3.履歴書の写真が悪い

こういう方はすごく多いです。一般的には履歴書に貼る写真というのはスーツで男性ならネクタイ、髪型はしっかりと整っている、というのが一般的ですが、そのような考えではない方は書類選考が通りづらいです。

・スーツではない

・ノーネクタイ

・カジュアルすぎる

・屋外で笑顔で撮影してるような普通の写真を使っている etc

厳しい会社では経歴が良くても写真がダメという理由で、礼儀を欠いた、きちんとしたことができない人という印象を与えてしまい書類選考が通りません。

4.職務経歴書の書き方

上記をカバーしてくれるのが職務経歴書ですが、この職務経歴書がそれらをカバーするものになっていない、または職務経歴書もわかりづらく印象を悪化させてしまう場合があります。

Ⅱ.書類選考が取りやすくなる改善策

1.応募企業数を増やす

そもそもコロナ禍で通りづらくなっているのですから、4社や5社で通らないと思って悩んでいるよりもどんどん通るまで出すというのが、まずは必要かと思います。5社出してだめなら10社、20社、50社、100社と出してください。

応募数を増やす方法は

①多くの求人情報、ハローワークを見に行く

②転職エージェントに登録する

通りづらい人は大手ではなく地場の転職エージェントを探したほうがいいと思います。小規模なところにたくさん応募すれば情報はそれだけ多くなります。「自分の地域名+人材紹介」というワードで検索して探してみてください。

2.自分の経験を活かせる求人に応募する

やりたい気持ちがあってもやれなければ死活問題です。優先順位をやりたいことか、生活かを決めて、生活が先に必要であれば未経験などに挑戦するのではなく経験を活かした転職をすることをお勧めします。

3.応募方法を見直す

求人情報やハローワーク経由での応募やエージェント経由の応募が通らなければ、応募したい企業のホームページに直接いって採用ページから直接の申し込みをお勧めします。目に振れる機会を増やすことができます。

4.履歴書の見直し

①写真の撮り直し

印象が暗いとか、ネクタイをしていないなどの方はスーツを着用して髪型を整えて証明写真を撮影することをお勧めします。

②履歴書の書き直し

転職回数が少ないように見える書き方などを工夫してみてください。

詳しくはこちらをご覧ください。

 

③職務経歴書の見直し

職務経歴書は書き方次第で相手の印象を大きく変えることができます。

>>>職務経歴書の書き方マニュアル-好印象を与える職務経歴書の書き方

>>>【必読】職務経歴書作成代行サービスは使わない方がいいのか?!

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一方で、

書類選考に通過したからと言って入社が決まったわけではありません。あくまでも面接に進む権利を得たというだけの話です。書類選考の次に面接があります。

書類選考と面接は別物です。書類選考は書類上での判断ですので、書類選考に通過しても面接に合格しなければ、入社する確率は0%です。

書類選考と面接で見るポイントやその目的、機能が異なります。

面接に合格するには面接に合格する対策を行わなければなりません。

>>>面接対策マニュアル:面接は接客です! 高い評価を得る転職の”面接対策”

>>>面接対策・アドバイスサービスについて

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