最終更新日 2020/03/01

会社は潰れるようにできている

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コロナウィルスの影響で面接がキャンセルになったり、転職活動の予定が変更になっている人は多いのではないでしょうか。そこで、転職活動をしようと思っていたができなくなってしまった時間を使って、転職活動をする前に知っておきたい「仕事の基本」の勉強にしてみました。
>>参考:コロナウィルスでも転職活動をする場合にはこちらをご覧ください。

このことは転職する以前に、社会人として分かっていなければならいことで、この基本を理解しないとどの会社に行っても不平不満だらけになって転職が止まらず、気づいたらどこの会社も採用してくれない状況になるという事にもなりかねませんので、十分に理解しておいて欲しいです。

さて、いきなり「会社は潰れるようにできている」というショッキングなタイトルにしましたが、おそらく意味が分からないと思います。理解できない、または反対意見もあるでしょう。最近のキラキラした会社やビジネスリーダーの評論などではカッコいいことを言っている人も多くなっていますが、ここではどんな会社にも当てはまる原理原則、というか機能、機構、構造についてかんたんにご説明します。

 

中小企業庁「2006年中小企業白書」の「開業後の経過年数と事業所の生存率」というデータより、このグラフをご覧ください。

>>元データ:2006年中小企業白書「1-2-22図 開業後の経過年数と事業所の生存率」
中小企業が創業されてから倒産するまでの生存率のグラフです。元データは中小企業庁が発表しているデータをグラフ化したものです。

3年後には生存率57.6%
5年後では46.5%
10年後では27.9%の生存率

という統計データです。

中小企業庁のデータの計算方法は若干違ったとしてもほぼこのような結果だと思います。会社がつぶれるようにできているというのはデータでもわかっていただけると思いますが、創業から10年経過すると3割も存続している会社が無いんです。会社というのは存続すること自体がすごく難しいことなんです。潰れない会社である確率の方が低いんです。

それではなぜ、存続することが難しいのか?
会社が存続するうえで必要なものは「利益」です。利益というのは売上から原価や経費を除いて残ったお金のことです。簡単な式にすると以下の通りです。

売上 - 原価 - 経費 = 利益

 

まず、一番最初に必要なものは売上です。売上がゼロなら、原価がかかっていればその分マイナスになりますので、当然経費となる給料などを払うお金はありません。これはだれでもわかると思います。売上が下がっているまたは伸び悩んでいる会社、赤字の会社はたくさんありますよね。

それでは、その売り上げは誰が稼ぐのか?

この考え方が重要な考え方なんです。社長の経営戦略だとか、ビジネスモデルがとか、営業職の人の責任とかいろいろありますよね。おそらく事務職の人は売上を上げる事には関係ない、と考えるかもしれません。しかし、その会社の「社員」というのは全員が運命共同体なんです。そのため、何はともあれ、社員全員の存在意義として売り上げをあげることに貢献しなくてはなりません。ただし貢献の仕方は様々です。

売上は営業さんが稼いでくるものなので、バックオフィスの私は関係ない、そもそも売上を上げることにはかかわりたくない、というひともいるでしょう。でも売り上げがあがらなければ、あなたの給料は出ませんし、そのうち会社は潰れます。会社や上司や同僚や製品や仕組みが気に入ろうが気に入らなかろうが、これはすべての道理です。

特に「社員」という立場のひとであれば、優先順位こそあっても、使命は同じなのです。
※派遣社員の方は違います。指定されている業務以外はやってはいけないことになっていますので。

会社がつぶれることのまず一つ目の理由は、「売り上げが上がらない」ということです。

強い会社は、全社一丸となって売り上げをあげるための活動をしています。たとえばお客様を紹介するとか、会社の製品を友人に紹介するとか、売り場では一緒に売るお手伝いをするとか、売掛金を早く回収するとか、社内では全員で企画を出しているとか、営業の人が元気になるように社内を盛り上げているとか、etc

それらのスキルを上げるために努力しているとかというようなことです。
会社にとっての売り上げは人間で言えば空気と同じくらい必要なものなのです。それが無ければ会社は死にます。だから、売り上げをあげるのが得意ではない人は、売り上げをあげるのが得意な人にがんばってもらえるように尽くすことが必要なのです。より営業さんが売り上げを上げられるように環境整備やバックアップ、業務のサポート、よりよい職場づくりなどに貢献しなければなりません。

そして、そのように頑張っても、市場のニーズが変化してしまったり、競合が出てきたり、景気の影響を受けたり国の規制の影響を受けたりして売り上げが上がらなくなることもあるのです。

そこで工夫するのが、
会社がつぶれることの2つ目の理由の「原価」です。

製造業であれば製造原価はつくる原料や外注費、機械を動かす油代や電気代などなどがかかります。これは実は支払いが先に出ているものなのです。だから、作ったはいいけど売れなかったら材料費や在庫管理費としてお金が出ていくだけになるので会社はつぶれていくのです。この原価は出ていくお金ですから1円でも安いことが望ましいですよね。原価の見直し、原材料の見直し、仕入れる業者の見直し、工場の立地の見直し、水道光熱費の見直し、売れていくまでの期間の見直し、節電などなど工夫をして原価率を下げていく工夫が求められます。これはだれに求められるでしょうか。購買担当や製造担当の方だけでしょうか。もちろん全社員で協力しなければなりません。なぜならばそれをしないと潰れるからです。製造業以外では小売業であれば仕入れたときの商品価格と仕入れにかかるコストが販売原価となります。この売上から原価を引いた中から給料や家賃などの経費が出るのです。

会社がつぶれることの3つ目の理由は「経費」です。

売上=原価だったら、ゼロになるので、給料を払ったら赤字です。これをやり続けたら潰れます。原価を抑えて給料を確保できても、その割合が高ければ会社に残るお金が減ります。経費を払った後には税金も払わなくてはならないのです。

経費の中でも特に大きいのが人件費です。日本の企業では長年勤めている人がいたら、昇給する会社が多いですよね。でも売上があがらなくても社員は昇給を求めてきます。でもこれってこれまで考えてきた流れからすると、売り上げがあがらないのに給料をあげろというのはおかしいですよね。でも「こんなに頑張っているのに」という気持ちで給料を上げろと言っても業績が上がらなかったら給料は上げられないんです。さらに、ワークライフバランス、というようなことや働き方改革ということばも最近ではブームになっています。しかし、これが実現できる企業というのは、業績の良い会社なんです。業績の悪い会社が取組んだら会社は潰れます。

その他、キャッシュフローの問題やビジネスモデル、経営者の能力の問題、取引業者の問題、などなど多くの潰れる要因があります。会社はたくさんの潰れる要因の中ですべてにおいてバランスを取りながら長期的に努力して業績を改善することで存続し続けていくのです。

ここまでは、会社がつぶれるようにできているということを簡単にご説明しました。

それはだれがやるのか、
それは「社長を含む社員の仕事」なんです。
なぜか、まずは収入を得るために働いているからです。
会社に払う能力がなくなったら収入がなくなるからです。

でも会社というのはどんな会社でも潰れやすいんです。
何か気に入らないことがあるたびに転職を繰り返していたら、転職回数が多くなり、履歴書に書ききれなくなり、
すぐやめてしまう人だと思われてだれも採用してくれなくなります。

そこで、転職する前の会社員としての心構えをお伝えします。

役割(義務)と権利

◎役割
社員で有る以上、会社の成長と存続に貢献する

◎権利
貢献しているから条件や待遇をよろしく

というのが本質なのです。先にお伝えしたように、給料を先に上げてください、というのは会社がつぶれる要因になります。

転職を考える人の中に多いのが、「権利を先にちょうだい。そうしたら貢献する。」というニーズです。これは逆なんです。これをやるから企業は潰れるんです。そのためこのような姿勢で転職活動をすると嫌われるのです。

では、世の中でそれを実現できているキラキラした会社はどうなのか?

圧倒的にお金があるか、圧倒的に売り上げがあるか、圧倒的にいい人材がいるか、圧倒的にビジネスモデルが良いか等のすごく良い会社なのです。でもそれは一部です。ほとんどの中小企業はあなたのいる会社と同じなのです。実際は社員が求めるからやらざるを得ないという状況で、こんな会社ばかりなので企業は潰れるんです。

だから、会社員の絶対的な使命は
・売り上げを上げる事
・コストを下げること
・そのために頑張って成長して貢献する事
これに貢献することがまず第一の絶対的条件となるのです。

だから、転職市場で求められる人物像は

・貢献してきたであろう人
・実績のある人
・成長意欲の高い人
・会社の成長に共感して一緒に頑張ってくれそうな人

 

このような人を採用したいんです。

このような考え方を持っている人を企業は求めているので、まずはこの心構えをおさえることをお薦めします。

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