この記事は2020年4月21日に書いています
目次
■いまは求人情報が少ない
コロナウイルスの感染が広がっています。しかし、コロナウィルスの猛威はまだまだ続きます。先日、緊急事態宣言が出ましたが、もっと社会生活の制限は広がっていくでしょう。こんな時期にでも、転職を考えている人がいるでしょう。そして、それらの人を煽るように、積極採用している会社があるとか、コロナに負けずに頑張って転職活動しましょうとか、いろいろいいことを人材エージェントに言われる人も多いと思いますが、緊急事態宣言が出ているこの時期には積極採用を行う会社は少ないでしょう。今は求人数が少ないです。この時期に積極的な採用を行う会社としては、ECを含むWeb関連サービスや、テレワーク関連サービスなどのほか、医療関連、衛生用品関連など、コロナウイルスの影響で繁忙しているマスクを作るメーカーや、ドラッグストア・スーパーのレジスタッフ、そして子供の学校が休みになっているので働きに出られなくなった人の穴を埋めるための正社員ではなく、派遣社員やアルバイトなどの求人が中心でしょう。人材エージェントなどはこの時期でも求人はある、という言い方をしてくると思いますが、やはりそれも一部です。
この時期に転職活動をするとしても、当然採用担当者だって経営者だって、コロナウイルスを移されたくありませんから1次面接も2次面接も最終面接もWeb会議が中心です。入社の手続きのための書類のやりとりは全て郵送でのやりとり。入社日からいきなりテレワークです。入社研修もテレワーク。何やらわからないURLとパスワードを渡されてこのツールや動画、データを見ておいてと言われて、業務がよくわからない状態が続きます。会ったことない人のチームに配属になり、相談相手もいません。ついでにネット環境が悪ければそれだけで仕事についていくことができず、ストレスが爆発します。テレワークでは家族がいる人であれば、家で新しく入社した会社の仕事をしなくてはならないので、家族にも気を遣わせて家庭もギスギスしていきます。ただでさえ、家族が外出自粛で1日中家にいるのですから。
そしてコロナウイルスが去った数ヶ月後に、チームメンバーと初めましてとなるが、業務を全然理解していないのにもう数ヶ月いるから当たり前に仕事わ振られるようになる。画面越しにはいい人だと思っていた人が実際に会ってみたら嫌な奴だったり、相談する相手もできていない状況で、こんな時期にこんな入社をしたら、結局またやめてしまうというひとも多くなるでしょう。テレワークじゃなく出勤できるとしても、今度は、周囲の会社は出勤しないでテレワークになっているのに、どうして自社は出勤しなければならないのか、と、人と接触する可能性がある通勤をすることが、逆に不安が高まる人も多くいることでしょう。
いま勤めている会社を解雇されるというような場合は仕方ありませんが、自分から辞めようと考えているなら今は我慢して辞めない方が無難です。いまは求人情報が非常に少なくなっています。いまは慣れた環境で耐え忍ぶことをお薦めします。
緊急事態宣言が解除され、コロナウィルスの影響が小さくなってきた段階になると採用は活発になり始めます。その時期に向けて準備をすることをお薦めします。
■この時期は転職の準備・スキルアップ
今努めている会社は、どうせ辞めるんですから、転職の成功や次の転職先のことを考えて、この時期は転職活動への武器づくりとして、職務経歴書の充実や不得意なことを得意にする期間にあてることを提案します。
転職活動のゴールは内定を取ることです。
内定数は、
①応募数×②書類選考通過率×③面接通過率で計算できます。それぞれのステップのパフォーマンスを上げることによって内定獲得率を向上させることにつながります。
①応募数
応募する求人情報を探すというアクションになりますが、この時期求人を出している企業は少ないでしょう。ウォンテッドリーなどにたくさん出している企業でも、テレワーク対応で、この時期の採用を停止するのに手が回っておらずそのまま出している企業が多くあります。①はコロナが去ってからでも遅くはありません。ただしこの時期に、希望する業界の研究や、どんな会社を受けたいかという調査はしておきましょう。
②書類選考通過率
これは、応募する求人情報とのマッチ具合にもよりますので、そもそもマッチしない求人には応募するのは控えましょう。職務経歴者はあなたを売り込む広告です。自分のキャリアや経験、スキルが求人情報にマッチしていたら、あとは自分が求人にマッチしているということを明確に伝える職務経歴書を作ることで、書類選考通過率は上がります。自分では作れないという人は転職のミカタでは職務経歴書の作成代行や添削を行なっていますのでご相談ください。
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代行してもらうのに戸惑う人はこちらをご覧ください。
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そして、大切なのは、そのメッセージの内容や、マッチしているということ自体が最も大切です。覚えておいて欲しいのは、書類選考は、第一のハードルは「定量評価」です。
中途採用では経験者を募集しているのですから、経験がどのレベルなのかを企業は「評価」して「判断」しなければなりません。例えば求人企業が求めている経験について、「知っている」というレベルか「やったことがある」というレベルか、「日常的にやっている」というレベルか「圧倒的に実績を残してきている」というレベルかについては、企業から見たときの評価は全く異なります。当然書類選考通過率が変わります。この定量評価=通過基準をクリアしない限りは書類選考を通過して「会ってみよう」とはなりません。
通過率を上げるということは、このスキルや経験のレベルを「せっかくなのでこの時期にレベルを上げておきましょう」ということなのです。
スキルでいえば、英語であれば読解力だけではなく日常会話レベルに引き上げるとか、エクセルであれば関数でもsumとかaverageだけではなく、ifやvlookupなんかの関数を使えるようになるだとか、web系のプログラマーを目指す人なら実際に作った実績をアピールできるように友人の会社のサイトを作るだとか、資格を取るというのも開催していれば可能です。
業務では、やりたいと思っている仕事と現状ではできていないことの差を埋めることに時間を使うべきでしょう。例えば次の会社ではプロジェクトマネジメントに携わりたいが、いまはやっていない、という場合では、普段からコミュニケーションが得意ではない人は、積極的にコミュニケーションを取って働きやすい環境づくりをする様に心がけるとか、プロジェクトチームでも受け身でやっているのをリーダーシップを発揮して、調整や進行管理をやらせてもらうとか、今の環境を最大限利用して職務経歴書に「やった」と言える仕事の実績を増やすような時間の使い方をお薦めします。
③面接通過率
①②の準備をしっかりとしていれば面接時の自信も変わってきますし、アピールできるレベルが上がります。当然内定が取りやすくなります。良い面接をするコツはこちらをご覧ください。
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■コロナは去るのか?コロナは去らないのか?afterコロナ?withコロナ?
当初はコロナウィルスの感染拡大は収束する状態を指して「afterコロナ」と言われておりましたが、最近では、コロナウィルスの感染はゼロにはならないと言われています。つまり、コロナは終わる、のではなくコロナと共に生きることが今後求められる可能性が高く、「withコロナ」といわれるようになりました。「withコロナ」となる場合、世界的に経済の落ち込みは長期的なものになるでしょう。急速な景気の改善が期待できず、不景気な状態は長期で続き、緩やかに改善していくことになるでしょう。
そうなると皆さまの働き方や企業の採用の方法も変化が出てくることになります。テレワークは当然の働き方になりますし、面接の方法もビデオ会議システムを使った採用活動が増えてくるでしょう。そうなると、Web系やIT企業だけではなく、パソコンを通した仕事の機会が増えてきます。特に本社勤務などのスタッフ部門では、いつでもテレワークができる状態が当たり前になりますので、自然とパソコンでの作業の機会が増えてきます。今までは誰かにお願いしていたWebでの作業も、テレワークになったら自分がやらなくてはなりません。パソコンでの作業が苦手という人は徐々にできる仕事が少なくなり自分の仕事を失っていくでしょう。
スタッフ部門ではなく現場のライン部門でも、本社やスタッフ部門とのやり取りではWeb会議を通じたやり取りやWebサービスを活用した事務処理や人事の手続きなど、手続きなどはWebを通したやり取りが中心になっていくでしょう。営業などでもベルフェイスのようなWeb営業システムを活用するのが主力になり、訪問しないことが増えてくると思います。
これからの時代に適応するためには、
・業務の理解力
・PCスキル(様々なWebツールの活用、Wifiにつなぐ知識等)
・論理的な説明能力・プレゼン能力
・そして、セルフマネジメント
これらは最低限の必要スキルになるでしょう。
セルフマネジメント能力は今後重要な要素になります。テレワークでは管理される領域が非常に狭くなります。今までは目の前に座っていたから、仕事をしているのかしていないのかが簡単に分かったのですが、テレワークでは仕事をしていなくても仕事をしているふりをしていればバレづらくなります。自宅ではついついテレビを見てしまったり、タバコを吸う頻度が増えたり、パソコンを見ているように見せて動画を見ていたりする人なども多くなります。そこで楽をしようとする人はどんどん落ちていくことになりますし、自分自身をマネジメントできる人は貢献度が上がっていくでしょう。くれぐれも注意したいです。
■コロナウィルスの感染拡大が落ち着いたら転職活動を再開 どんな業界がいい?
緊急事態宣言が解除されたら、企業の経済活動が100%ではないにしても再開する会社が増えてきます。とはいえ、withコロナですから、その環境の中で影響を受ける会社受けない会社、良くなる会社などが出てきます。どんな会社が伸びる業種なのかを考えて攻めたいところですので、参考までにいくつか挙げてみたいと思います。
・食品業界
食品業界は不景気になっても生きていくためには食べなければなりませんので、景気には一番影響されないと考えてもよいでしょう。但し顧客としている業界が小売業やお弁当、総菜店などの中食業界であればよいですが、外食業界を対象としている場合には、特に高級食材を扱っている場合などは、影響は受けやすいでしょう。お弁当のトレイなどを製造しているメーカーや包装資材を扱う商社なども良くなるでしょう。
・医療・衛生用品業界
医療、衛生用品を扱う業界はこの環境下では伸びる業界です。医療用製品、マスク、消毒液、洗剤などの衛生用品などの製造や卸、販売を行う会社は好調に推移するでしょう。
・小売業
小売業でも食品小売りは安定です。また、ドラッグストアはwithコロナの環境では存在感を一層大きくして今まで以上に生活に欠かせない存在です。同様にホームセンターなども良いでしょう。
・EC/Webサービス
Web関連のサービスはどの業種も伸びてくるでしょう。特に会社の手続きを代行する仕組み・ツールなどを提供している会社などはどんどん伸びます。EC関連サービスも今まで以上に伸びるでしょう。その点では物流関連もEC関連の物流が伸びていきます。Webカメラ、パソコンの需要も伸びてくるでしょう。フリマの需要も向上します。家にいるので不要なものを処分する、経済が悪化するので処分して現金に変えるというニーズが増えるでしょう。もちろん、ゲームをする機会も時間も増えますので、ゲーム業界も良いでしょう。
・家電
家庭生活の時間が増えてきますので家電なども需要が伸びてきますので関連サービスも伸びるでしょう。空気清浄機だけではなくテレビなど家庭での生活の充実を図るために買い替えなども増えていくでしょう。
・宅配サービス、訪問サービス
コロナ発生前と比較すると外出する機会が減ります。家庭での生活を前提としたサービスが好調になるでしょう。宅配サービスは今まで以上に伸びてくるでしょう。レストランの宅配関連サービスなどはドライバーニーズが増加します。ダスキンなどの衛生用品のレンタルサービスなどは増えていくでしょう。シェフが家庭に来て料理を作ってくれるサービスなど訪問サービスは伸びていくでしょう。
・自転車・バイク・レンタル自転車・レンタカー
公共交通機関の使用が避けられるようになりますので、自転車ユーザーが増えていくことになります。スクーター、電動自転車の販売も伸びるでしょうし、レンタル自転車やレンタカーなどの利用が増えていくでしょう。
・インテリア・DIY
Web会議が増えるようになると家の中での仕事環境の充実や模様替えなども増えてくるでしょう。また、自宅にお父さんがいる時間が増えてくるとDIYのニーズも盛り上がっていくことになるでしょう。
・健康・ダイエット・美容関連
自宅でのテレワークになると歩く時間が減り運動不足になります。週末には晴れた日は運動している人が多いですよね。ジョギングなどの外で運動する際のシューズやウェアなども増えてきますし、ダイエット関連のニーズも増えていくでしょう。また、Web会議では顔をアップで見られるようになりますので女性の美容意識も今まで以上に高くなるでしょう。
・経営の建て直し、教育
コロナウィルスの影響で一時的に業績が大きく悪化します。経済が動き出した時には建て直しのニーズが求められるようになります。業界で言えば再生や業績改善などのコンサルティングなど戦略よりも現場の改善ニーズが増えるでしょうし、教育のニーズも増えていくでしょう。社内で言えば、仕組みづくり、建て直し、マネジメント、育成ができる人のニーズが拡大するでしょう。
・副業関連のサービス
経済の縮小でウーバーイーツの配達やスキルをシェアできるサービスのように副業をする方が増えるでしょう。
・海外、特にヨーロッパのコロナが沈静化したら輸出が活性化
現在縮小している自動車製造や工作機械製造など機械製造のニーズはヨーロッパにも多くありますので、コロナが沈静化したら
今止まっている輸出が再開します。そうなると貿易、輸出に関わる事業も伸びてくるでしょう。
これらの他にも考えればいろんな切り口で転職するならこんな会社というのが挙げられます。求人情報を出す会社の特徴をこのような視点で考えてみてください。